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ネットワークインテグレーション

Mist Cloudによるネットワーク統合管理基盤の構築事例

【key technology】
・Mist Cloud
・EX Series Switch
・Mist AP
・Mist Access Assurance
・Mist Edge
・REST API

【Phase】
・要件定義・基本設計・詳細設計・運用設計・検証・構築・移行

働き方の多様化や高度化が進む中、ネットワークインフラの最適化は、安定した業務運営を支える重要な要素となっている。
当社では、これまで複数のお客様に対し、AIによる可視化や分析機能を特長とするMist Cloudを用いたネットワーク統合管理基盤を提案し、設計から構築まで一貫した支援を行ってきた。
本記事では、これまでの事例を通じて得られた知見をもとに、Mist Cloud導入支援時の実施内容と、その際に重視すべきポイントを整理する。

Q:プロジェクト実施に至る経緯は?
― 複数拠点を抱えるお客様に共通する課題と、個別に生じている課題が存在していた。
多くのお客様において、拠点数の増加やネットワーク環境の複雑さが増す中で、ネットワーク全体の管理負荷が高まっているという共通の背景があった。
その一方で、各お客様の環境や運用状況に応じて、次のような課題が見られた。

・無線LAN環境の品質低下により、現場からの問い合わせが増加している
・既存NAC製品の運用負荷が高く、ポリシー管理が煩雑になっている
・LAN接続時の認証・制御が十分ではなく、セキュリティ対策の強化が求められている
・拠点展開のたびに現地での構築作業が発生し、展開スピードに課題が生じている
・障害発生時の検知や状況把握が属人的となり、初動対応に時間を要するケースが発生している

これらの課題に対し、当社ではお客様ごとに課題の優先度や運用状況を整理したうえで、Mist Cloudの機能を組み合わせた最適なソリューションを提案した。


Q:どのように統合管理を進めたか?
― 共通プロセスを軸に、課題別の実装を組み合わせて進めた。

【共通の導入ステップ】
要件定義:導入目的および解決すべき課題の整理、システム刷新における要件および前提条件の明確化
設計フェーズ:基本設計(全体構成・方針策定)、詳細設計(設定レベルまでの具体化)、運用設計(監視・運用要件の整理)
検証・構築:検証環境またはパイロット拠点での動作検証、本番構築・設定反映

【課題別に実施した主な取り組み内容】

① 拠点状況に応じた無線LAN環境の最適化
・高密度環境を考慮したアクセスポイント台数の最適化
・AIによる無線品質分析を踏まえたチャネル幅設計の最適化
・RF Templateを活用したフロア単位での無線設計
・Mist Alertの閾値調整による適切なアラート発報条件の設定
・AIを活用したSLEによる無線品質の可視化と、障害発生時の切り分け手法の整理
・REST APIを使用したフロア内全アクセスポイントの正常性確認

② NAC刷新への対応
・Mist Access Assuranceの検証および構築
・既存NAC製品からの移行設計
・Mist Edgeを使用したセキュアな認証通信の設計
・認証ポリシーおよびアクセス制御ルールの整理
・移行期間を考慮した並行運用設計

③ セキュリティ・認証基盤の強化
・EAP-TLS認証導入に向けた全体設計
・デバイス認証に用いる証明書設計支援
・証明書の発行・配布・更新プロセスの整理
・運用フェーズを見据えた証明書ライフサイクル管理の検討

④ 拠点展開および構築効率化
・拠点ネットワーク更改に伴う展開支援
・拠点タイプ別テンプレートの設計
・展開作業における標準手順書の作成
・REST APIを活用したキッティング作業の自動化

⑤ 運用効率化および可視化の強化
・AIの分析機能を活用したMist Alertによる異常検知・可視化と、発報条件の設定
・アラートの種類や重要度に応じた通知内容の選定
・Mist Cloudが提供する監視・可視化の範囲の把握と、運用設計に必要な情報の整理
・Webhookやイベント情報を活用した既存監視・運用システムとの連携検証


Q:Mist Cloud導入において意識したポイントは?
― 共通の導入プロセスを軸としつつ、課題に応じて機能の使い方と運用設計の考え方を切り分けて進めた。これまでの取り組みでは、要件定義から設計、検証、構築、運用までを共通の導入プロセスとして整理したうえで、無線、認証、運用、拠点展開といった課題ごとに、Mist Cloudの機能を必要な範囲に限定して適用した。
課題起点で機能の役割を見極めることで、機能の過不足や設計のばらつきを抑えつつ、各環境に即した設計・運用の実現につなげている。

また、運用設計フェーズでは、運用担当と連携し、Mist Cloudが提供するアラートやイベントなど、AIの分析結果を含む各種情報を把握・検証した。
その結果、Mist Cloudとして提供可能な監視・可視化の範囲が明確となり、運用設計における役割分担や検討範囲を適切に定められた。

新しい認証・アクセス制御の仕組みについては、事前検証を通じて影響範囲を確認したうえで段階的に展開し、導入時のリスクを抑えながら対応を進めた。